多嚢胞性卵巣症候群(PCOS:polycystic ovarian syndrome)は排卵障害では多くみられる疾患で、自覚症状は、(1)月経不順(2)不妊症(3)にきび(4)肥満などです。超音波では小さな卵胞が卵巣の周囲に真珠のネックレスのように並ぶ所見があります。
卵巣局所の男性ホルモンが多いことが原因とされます。PCOSの方は、生理中の血液検査でLHがFSHより高くなるという特徴があります。また、血中の男性ホルモンが高値のことがあります。
妊娠を希望しない場合は、無排卵でなりやすい子宮体がんを低用量ピルなどで予防します。不妊症の場合は排卵誘発剤を使います。内服薬(クロミフェンやレトロゾール)が第一選択です。注射での排卵誘発が必要な場合もあります。